VAIO Z VJZ13A1 をしばらく使った感想(後編)

前回に続いて、VAIO Zの使用レポートです。

質感

持ち運び時にエンボスのVAIOロゴが、丁度持ち手の位置に来るのがいいです。←それVAIO Fitっていうツッコミはなしでお願いします(笑)

色は製品の名称上はブラックとなっていますが、実際は車のガンメタをつや消しにしたっぽい印象です。天板とパームレストのアルミの質感は文句ないですね。

パームレスト部分は十分な堅さです。片手持ちでほんのわずかたわみます。このたわみにつては、実用上問題ないと思います。X1 Carbonと比べると若干たわみが大きいので気を遣うといえば遣います。

メモリ

私の環境で起動直後使用メモリが2.4GBでした。当面は問題ないものの、エミューレタ+IDE多重起動ではページファイルを食うかもしれません。よくよく見直してみると、BTO/CTOで3万円しか違わないので16GBにすれば良かったと思います。

ま、また今度買うとき16Gすればいいか(笑)

バッテリー駆動

「いたわり」80%設定にすると、満充電でAC取り外し時の残表示が5時間45分でした。輝度は7/10の設定です。この設定で実質使えるのは約4時間から5時間程度でした。(仕様上表記:15.2 – 15.5時間*JEITAバッテリー動作時間測定法)

タブレットとペン

付属のスタイラスペンはZ Canvasのものと同じでした。

ペンの描き心地もZ Canvasと全く同じ。
そのままで、快適に使えます。

Z Canvasのペンタブスタイル
Zのタブレットスタイル

いちいち取り外すことなく、さっと変形しペンタブモードになるので、この辺はSurface Bookよりもアドバンテージが高いですね。

PCIe接続のSSD

最も恩恵を受けたのがIDEのインストール時間です。エミュレータのSSD内イメージ構築やイメージバックアップの復元、リカバリもこの恩恵を受けるのではないかと思います。

Crystalのベンチは、既に多くのblog等で取られているので、ここでは開示しません。
もういいデスよね(笑)

WQHD

フォント倍率100%で使用しています。最初はリアルドットフォントが小さく見えましたが、すぐ慣れました。発色は綺麗です。ノイズ・ワサワサ感もなくリアル解像度リアルドットでも、白地に黒地またはその反転においても文字の可読は良好です。オプションで貼り付けてもらえる保護シートがかなり優秀。基本は光沢っぽいけれど、映り込みが目立たないです。

パフォーマンス

TMPGEnc Video Mastering Works 6を仮インストールし、同素材同プロファイルでエンコード。

VAIO Z VJZ13A1 VAIO Z Canvas VJZ12A1/Z12A1 自作デスクトップ
CPU i7 5557U, 3.10GHz i7-4770HQ, 2.20GHz E3-1240 v3, 3.40GHz
コードネーム Broadwell-U Crystal Well(Broadwell-H) Haswell-WS
物理コア数 2 4 4
TDP Limit 28 [W] 47 [W] 88 [W]
エンコード処理時間(分:秒) 3:40 2:24 2:01

一世代前とはいえ、デスクトップ向けCPUと比較するのはちょっと酷だったかも(笑) 参考程度としてください。Z Canvasでようやくデスクトップに近づき、ぎりぎり実用レベル。ZはTDP=28W帯でデスクトップ級には及ばないものの、いい線はいっていると思います。デスクトップ級に換算するとIvy Bridge相当といったところでしょうか。

実用シーンでは、PCの起動時やスリープ復帰時にクラウドデータと同期が素早く行える。Dropboxの同期は割と負荷が掛かるので特に助かります。写真データの取り扱いでは、編集はもちろんビューアの展開にストレスを感じない。などが挙げられます。

負荷が最大級に掛かったとき、FAN最大回転音と静寂時回転音との差が大きいので、最初戸惑うかもしれません。ただ最大時の回転音の風切り音はPro11と比べはるかに快適です。どちらかというとZ2系に近いのだけれど、その高音部分を押さえた感じです。

底面の熱さは若干あるものの膝においても、全く問題なく使用できるレベルです。ヒンジ近くが一番熱くなります。おおざっぱですが大体人肌位です。

一世代前の、同じTDP=28W帯のMacbook Proは底面全体が熱くなります。低温やけどまではいかないですが、夏場で厳しい熱さでした。

消費電力

電力です。(Z Canvsの時と同様、周辺機器を外した状態、WiFi IEEE802.11aオン)

VAIO Z VJZ13A1 VAIO Z Canvas VJZ12A1/Z12A1 MacBook Pro (Retina, 13-inch, Mid 2014) VAIO Pro11 [red edition] SVP1121A2J
アイドル時 約8W 約13W 約64W 約9W
最大負荷時 約43W 約58W 未計測 未計測

43Wはおおよそ予測通りといったところでしょうか。
アイドルでPro11とほぼ変わらぬ値となりました。

総論

発売より1年近く遅れてしまいましたが、手にとってとても満足しています。特に突出したデザインや機能はないものの、全体にバランスのとれたいいマシンだと思います。13インチクラスでMacbook Proを除いてはTDP=28W級のタイプが少ないので、今後もこの路線で展開してほしいです。個人的に英字キーボードも重要な決め手なので今後もBTO/CTOオプションであってほしいです。

Skylake版の次期モデルが期待されます。下位機種S11で採用されたUSB Type-CやEthernetコネクタは是非とも付けてほしいです。

以上、VAIO Z VJZ13A1でした。