Windows10にアップグレードするときの注意など

2016/1/17追記:

Windows 10 最速初期設定も併せてご覧ください。

ソニー製VAIO Pro11(SVP1121A2J )とVAIO製VAIO Z Canvas(VJZ12A1/Z12A1)をWindows10 Insider Preview にアップグレードしてみました。遭遇したトラブルとその対策についてまとめておきます。

この他、VAIO Z22 VPCZ22AJ、Hyper-V上で仮想PCを2台、1台は8.1からのアップグレード、もう一台はWindows10 Insider Preview 新規インストールで検証しています。 

アップグレード時の大前提として。
何らかのトラブルがあったとき、Windowsを以前のバージョンに戻すことは可能です。ですが念のため、アップグレードの際は事前にパーティション全体のバックアップを取っておくことを推奨します。Acronis True Image for PCMacrium Reflect がおすすめです。

マイクロソフトアカウントでPCにサインインしているとローカルサーバのにファイルにアクセスできないことがある

対策

スタートパネルから直に次を打ちます。

C:WindowsSystem32rundll32.exe keymgr.dll, KRShowKeyMgr

「ネットワークおよびパスワードの保存」ダイアログを出し、対象サーバのユーザ名とパスワードを登録します。

詳しくはここ(過去記事)↓
【メモ】ローカルIDからLiveID( Microsoftアカウント )に変えたら共有ディレクトリに特権アクセス出来なくなったのでちょっと調整

ちなみにMicrosoftアカウント同士のPCでは、
アカウント名:MicrosoftAccount○○@outlook.jp
といったように、MicrosoftAccountにつづいてサインインメールアドレスを打ちます。
パスワードはMSアカウントと同じです。

ビデオの再生が変だ

対策

デバイスマネージャー(devmgmt.msc)を起動。グラフィックドライバをロールバックします。
ただし、上記のような乱れは解消されるものの、映像がカクカクしなおかつ突然終了するなど不安定です。 特に(nasneを含む)ネットワーク越しの映像が不安定です。ローカルに一旦コピーして再生すれば、やや改善されます。 Build10240の時点です。正式版では改善されているかもしれません。

2015/8/7追記

Microsoftコミュニティの投稿で、

VAIOの設定 -> X-Reality for MobileをOff側(デフォルトOn)

にすると改善できたとの書き込みを発見。早速試してみると、見事に改善されました。
http://answers.microsoft.com/ja-jp/insider/forum/insider_wintp-insider_devices/windows-10/2d30f528-03ec-4351-a79f-1691dbb7d88d

マウスのポインタ(マウスカーソル)が止まる

VAIO、非VAIO関係なく、頻繁に再現する症状でした。にもかかわらず、検索すると同様の案件が出てきません。不思議です。私の手が不思議なパワーを放射しているのでしょうか(笑)

対策

いくつかの検証を重ねた結果、この症状は統合セキュリティソフトESET Smart SecurityとWindows 10のトラッカーとの動作競合によるものと分かりました。

Windows 10ではユーザビリティ向上の名の下にのためユーザの操作情報を、サーバに送る仕掛けを組み込んでいます。これはマウスやキーボードの操作も含まれます。悪意あるもではありませんが、アウトバウンド(すなわち外に向かって送信)する際、ESETがそれを探知し(送信してよいものかどうか?)解析。その際に競合が発生、ユーザ画面上ではマウスがフリーズとう症状になります。最悪の場合タイムアウトで、ブルースクリーン、Windowsのウォッチドック(すなわち一定期間応答がないと自動で再起動するシステム)が発動し再起動が起こります。

最も有効かつ簡単な対策として、ユーザの操作情報を送る設定を禁止するという方法があります。
DisableWinTrackingを使った設定禁止の例です。


レビュー Windows 10のトラッキング機能を手軽に停止・無効化できる「DisableWinTracking」-窓の杜

止まったポインタは自動では復帰しません。一旦止まると止まったままです。復帰にはキーボードを使用します。

Alt + Tab キーでアクティブウインドウを別のものに切り替え、その後元のウインドウに戻す。

と、マウスが動くようになります。

スタートボタンのオンオフでも復帰する場合があります。
若しくは、スタートボタンのオンオフ+前者との併用を行わないと復帰しない場合もあります。


Build10240の時点での不具合です。正式版では改善されているかもしれません。

(Z Canvasで)ハイバーネートからの復帰ができないことがある

スリープ状態が長期化すると、PCはスリープ状態の保存をRAMから不揮発メモリに移行します。所謂ハイバーネーションです。このハイバーネーションから復帰するとき、高確率で失敗します。

2016/1/17追記:

VAIOサポートに問い合わせたところ、バッテリーの取り外しによる残留電圧の放電で解決するのでは?との回答を頂き、行ってみたところ見事解決しました。
バッテリー取り外し詳細はここ

対策

今のところなすすべなしです。

powercfg /hibernate off

このコマンドを発動しても休止状態に入ってしまいます。

Build10240の時点での不具合です。正式版では改善されているかもしれません。

ESET Smart Security(Family Security) がepfwwfpr.sysのエラーを出しブルースクリーン、またはブート永久ループ

※ESETはVAIO付属のものではありません。

現象としては、

  • epfwwfpr.sysのエラーを出しブルースクリーン
  • ブート後システムの自動回復のブルースクリーン、または自動で再起動。このループを繰り返す。

この2種があります。

対策

(障害発生中はF8でセーフモードに入り、)サービス(services.msc)を起動。ESETサービスを「自動」から「自動(遅延開始)」に変更後再起動。

ESETはVAIO付属のものではありませんが、顕著に表れたのがPro11です。ドライバの関係からかZ Canvasはこのトラブルをほぼ回避できました。旧VAIOでESETをインストールしている方はご注意ください。

Build10240の時点です。正式版では改善されているかもしれません。

2015/8/7追記

epfwwfpr.sysというドライバそのものを除去するという方法もあるようです。ブルースクリーンのメッセージにepfwwfpr.sysが入っていて、なおかつサービスの遅延開始で解決できない場合は、やってみる価値はあるかもしれません。
http://eset-support.canon-its.jp/faq/show/38?site_domain=business


2015/8/10追記

FEPの切り替え(IMEのオン)ができないことがある

日本語入力のオンがまれに働かないときがあります。MS-IME、ATOK (Passport)、Google日本語入力(Windows10導入後にインストールしたもの)、いずれも症状を確認しました。発生は、デスクトップアプリ、ユニバーサルアプリを問いません。

似た症状

Windows10で既定のIMEを変えられない? Google日本語入力やATOKに設定する方法

http://appllio.com/how-to-use-windows-default-japanese-ime-settings

対策

再起動で復帰します。
現在の所、私の環境では、再起動以外有効な手段がありません。

ClassicShellがスタートアップ時にクラッシュしてExplorerシェルが飛ぶ

スタートパネルが復活したら要らないじゃない?と思うかもしれません。いやいや、ClassicShellは、

「キーボードを主体とした高速な操作」という観点から優れた利便性を持っています。

例えば、
「システムのプロパティ」を出そうとしたとき、スタートボタン -> sysd のタイプでsysdm.cplがヒットします。Windows10の標準スタート画面ではスタートボタン -> sysdm.cpl. あたりまでタイプしないと出てきません。Win + X でもいいのですが、あれは目で追わなければならないので、目で追う時間と労力が掛かります。
そして、ビジネスなマシンにはClassicShellのスタートパネルのほうが真面目に見えていいんですよ(笑)

このClassicShell 、4.1.0からWindows10対応なのだけど、不安定な部分があって、条件によってはExplorerシェルがそのものが起動できないことがありました。

徐々に改善されているようで公式によると、4.2.4で正式にWindows10対応とのことです。
http://www.classicshell.net/history/

対策

ClassicShellをアンインストールし、安定版まで待つ。

(Z Canvasで)キーボード、タッチパッド、マウスなど全てのヒューマンインターフェースが拒絶される

何かを入力しようとしてもできず、ひたすらボコっというエラーのような効果音が返ってきます。(ただし、Ctrl + Alt Del によるcmdシェルの呼び出しは可能なことが多い。)

発生頻度はこれまで挙げた中では、少ないほうだと思います。

2016/1/17追記:

VAIOサポートに問い合わせたところ、バッテリーの取り外しによる残留電圧の放電で解決するのでは?との回答を頂き、行ってみたところ見事解決しました。
バッテリー取り外し詳細はここ

対策

この症状が発症したときは、再起動の発動さえもできないか、できても失敗することがあります。こんなときは、必殺マクベ指令の強制終了(笑)←モウワケガワカラナイ


以上

当blogで紹介した設定やカスタマイズを適用する際は、ご自身の責任で行ってください。