MDR-Z1000 レビュー

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開封

高級感あふれています。
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L型ジャックのシールドが別途付属しています。シールドは取り外し可能です。ジャックは3.5φのベースに6.3φのアダプタが乗る方式。

いきなり音の印象

音の印象は個人により異なると思います。ご了解ください。
Z1000f
こんな感じです。
測定したわけではありません^^あくまで聴いた感じです。

中高域、特に3kHzあたりの音が押さえられています。
超高域は上がっているような感じ。低域はやや上がった感じ全体に堅い音。
サラウンドでもないのに立体感がものすごくある。
ライブの拍手なんかすぐそばで叩いているように聞こえるくらいです。

低音の堅さはバスドラの突き上げるような感触で実感できます。
言葉で並べるとドンシャリっぽいですが、その周波数特性的なバランスが微妙で単純に言い切れない面もあります。

この大胆な音作り、理由はおそらくデジタルアンプはどうしても中高域がうるさく聞こえてしまうので、敢えて中高域を落としているのではないでしょうか。

余談ですが、私はエージングというものを信じていません。エージングなるものは一種のカルトだと思います。オーディオ評論家と呼ばれる方たちを筆頭にオーディオに詳しい人の多数はエージング信者です。エージングを肯定しなければオーディオ論を語れないなど寒い時代とは思いませんか?

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SACD+デジタルアンプ、ウォークマン新旧どんな素材も選びません。いい音ならしてくれます。

ウォークマンXは音的には私は好きではないのですがEQ補正なしで聴くことが出来ます。私の手持ち(ほぼSONY製イヤフォンかヘッドフォン)でコレが出来るのはEX800STとこのZ1000くらいです。

装着感

厚みのある内パッドが耳を覆う形となります。私の場合耳たぶがパッド内には収まらず、福耳の部分がパッドからはみ出るようなポジションとなります。

アーチは、きつくもなく緩くもなく丁度良い感じです。パートナーに装着してみてもらったことろ、やや押さえつけが強いとのことでした。

CD900STは1時間以上の長時間装着で耳たぶが痛くなっていましたがこのZ1000は痛くなりません。ただ、締め付けが全くないというものではないので長時間装着には注意が必要です。

遮音性

充分です。内から外へは、アバウトな表現になってしまいますがウォークマンAVLSをオフで最大音量にしても、ヘッドフォン(閉じた状態)から約1mで静かな音が聞こえる程度です。
外から内へは、これも体感値で申し訳ないですが-6dB位です。
一点残念なのがCD900STでは片側パッドを変転させて片耳をあてる聴き方が、Z1000では構造上不可能なところです。

おまけ

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10年以上使い込んだCD900ST。

こちらは低域から高域までフラットでディテールを取りこぼさず聴くことができます。
Z1000は立体的ですがこちらは平面的な感じです。単純に分解能を確かめたり楽しんだりする分には丁度良いです。中高域が抜けて聞こえるので、ソース源と聴く人の組み合わせによってはキンキンすると思う感想が返ってくるかもしれません。中高域が強調再生されるウォークマンXとの組み合わせは最悪です。
音漏れはすごく、ダダ漏れ状態です。

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実は我が家にはZX700もあります。

一見似ていますが全然違いますう。
ZX700はライトでとても柔らかい音です。どちらかというとこちらのほうが伝統的なSONYさんっぽい音です。

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さらにZ900HDも我が家にはあったりします。このHPも見た目とは裏腹に温和しい音作りです。

総評

MDR-Z1000は、積極的で自己主張が強い音作りです。
このアグレッシヴな指向はONKYOの音作りに匹敵します。ただ結果として導き出される音はONKYOほどうるさく感じません。そこに設計者の意図が伺えます。

「誰にも邪魔されず、ゆったりと音楽に浸りたる。そのためのヘッドフォンを目指した。」
こんな感じに・・・。

もしかするとこの音作り、個性が強く合わない、と思う方がいらっしゃるかも知れません。購入の際はショールーム等でじっくり試聴されることをお勧めします。私はこの音凄く気に入ってます。CD900STに続いて、また長く使っていきたいと思います。

以上、MDR-Z1000でした。